過去のピアノ日記

2007年前半 ピアノ日記

3月5日
先日、東京に行き、帝国ホテルに泊まる機会がありました。ある用事で費用は自腹ではありません。こんな高級ホテル、私には分不相応であり、最初で最後です。

日本を代表する伝統と格式あるホテルに滞在し、本当に質の高いもてなしというのはこういうことかと感動しました。

さて、ここからが本題です。
「帝国ホテルには、宿泊客にグランドピアノを無料で自由に弾かせてくれる特別な部屋がある」

このことは以前ネットで見たことがあります。しかし、自分にそんな機会があるとも思わず意識していませんでした。今回偶然に、そのチャンスが転がり込んだというわけです。

ミュージックルーム

ここは客室ではなく、宿泊客が予約をすれば自由に使えるミュージックルームです。スタインウェイのグランドピアノが弾ける貸切のお部屋!私には夢のような環境です。

実際にチェックインして尋ねてみるまで、本当に使えるのかどうか心配でしたが、他のお客さんとぶつかることもなく、夕食の後2時間たっぷり、スタインウェイを独り占めしてきました。

お部屋は、間接照明の柔らかな光に包まれ、素敵なソファとテーブル、大画面テレビとオーディオ設備があり、奥のコーナーに愛しい優美なお姿が…。

自分の腕はさておき、素敵な音色を堪能しました。

予約で2時間確保したものの、弾ける曲がノクターン20番ひとつという、情けなくもったいない状況。最高の環境でノクターン8番の譜読みをするという、おバカな贅沢(笑)
弾いた感想は…
いつもグランドピアノを弾くときに感じる自分の力のなさを、今回も見せつけられました。音は素晴らしいのに、自分のタッチのいい加減さ、コントロールのなさ、演奏のつまらなさが浮き彫りになります。
でも、夢のように幸せなひとときでした。


2月8日
2月8日

ようやく、久しぶりに演奏をアップしました。

今回のノクターン遺作は、それほど難曲ではなかったものの、一通り弾けるようになってから完成にこぎつけるまでが長かった…。難関は、やはり曲最後の35連符と、冒頭から何度も出てくるトリル!

考えてみれば、トリルの練習って真剣にやったことがなかった。力を抜いて、あわてないで…とは思うのだが、トリルの部分だけならできても、いざ曲の中で入れようとすると全然だめ。たらりらりらりらり…と、後半あたりで手が硬直してきて失敗する。

35連符のほうは、まあキレイに入らなくても飾りの部分なので妥協できる。が、トリルはメロディなので全然弾けないと話にならない。ずいぶん頑張ったけれど、やはりうまくは行きませんでした。今の段階ではこれが限界のようです。

35連符のほうは、ハノンのスケールを練習するようになって、以前に比べると楽になってきました。まだまだ美しくは弾けませんけど。こちらも、いかに力を抜くかですね。

この曲は、メロディも伴奏もシンプルなだけに、逃げも隠れもできないような難しさがあって、少しの傷が大きく出てしまうので、必然的に細かくやったように思います。

今回改めて思うのは、曲は、いくら細かくやっても、もうこれで十分なんてことはないんじゃないかと。自分ではこれぐらいでいいかなと思うところまで来ると、次のドアが開いて、全然さらっていない場所が現れて、まだまだ全然できてない…と立ち尽くす…それの繰り返し。でもどこかで区切りをつけないと一生1曲が終わらないので、2ヶ月前よりもよくなったなと感じられた今回の演奏で完成としました。

表現のほうは、悲しみがずーっと根底にあって、いろんな思いがめぐらされるんだけど、最後まで報われる感じもなく、悲しみモード全開で。だけど、泣き叫ぶようなのじゃなくて、それを抑えた感じが出るといい。激しい気持ちを自分で抑えるような、静かな悲しみを出そうと努力しました。

はー、今回は長かった〜。次は明るく幸せな曲がやりたいな〜!