ワルツ第9番 wma

ショパンのワルツの中で一番好きな曲です。
「別れのワルツ」と呼ばれているので、恋人と別れた時に作られたと思っていたのですが、ちょっと本を読んでみるとどうもそうではないらしいのです。

25歳頃のショパンが、旅先で、かつての教え子、16歳に成長したマリアに会って恋をする。思いをうち明けることはないものの、とても楽しい2週間を過ごす。そしてショパンがパリに帰るとき、(再会を誓って)マリアにこのワルツを贈ったそうです。その後2人の間で結婚の約束をします。最終的にはこの婚約は解消されるのですが、このワルツを贈った時点で別れたわけではないんですね。

それを読んで私は、この曲を、悲しみの「別れ」ではなく、始まったばかりの恋、好きな人を残して旅立つやるせなさとして、とらえるようになりました。

全体的にはやるせない感じだけど、自問自答するように、時に楽しげだったり、とてもやさしい感じだったり、前向きな感じもある。まさに恋の始まり、心の揺れ。ショパンはそれらの気持ちをありのままに、マリアに伝えたのかなあと思います。

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